「ものの定義を知る」ことにどのような意味があるのか
私はかつて、「マーケティング」と聞くと何か調査に関するものかな、と考えていました。ですから、その意味の捉え方も実に曖昧で、人に説明することはできませんでした。
ドラッカーのマネジメントを学ぶようになって、「ものの定義を知る」ことの重要性に気付きました。ある研修で講師の方が、「知らなければ見えるものも見えないのです」と。
言葉の定義や意味を知らなければ、コミュニケーションも成立しないはずです。
マーケティングってなんだろう
「マーケティング」は、販売を促進するための技術、戦略だと考えらます。しかし、ドラッカーは、その目指すものは、「販売を無くすこと」であると言っています。一見すると矛盾する考え方のようですが、顧客と自分をつなぐ道筋を考え抜くことが、企業や組織の存在目的である、「顧客の創造」へとつながります。
顧客のニーズをつかみ、満足度を上げることで、販売という行為を少なくしても、顧客は商品やサービスを求めるのです。
イノベーションもマーケティングも日常の仕事である
観光客の増加を目指し、さまざまな計画を立て施策を進めます。それが観光客の目線で練られたものであれば、観光客のニーズをつかみ満足度をあげることができます。
ドラッカーは、イノベーション(新たな創造)とマーケティング(顧客への道筋)という機能は、アウトソーシング(外注)できないといっています。この二つは、専門家のみが成すべきことのようなイメージがありますが、イノベーションとマーケティングは、組織の一人ひとりが日常的に行う仕事なのです。
顧客を中心に据える
私たちが何らかの施策を意思決定するときには、自分たちの知識と経験を中心に据えて考えます。しかしドラッカーは、つねに顧客を中心に据えよといいます。顧客の価値は何かを考え抜くことの重要性を教えてくれます。美瑛の町に観光客が増えるのは、このことと無縁ではないような気がします。
Kommentarer